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勝浦の新鮮食材で「黒アヒージョ」作り in「RECAMP 勝浦」

2023.1.5

酒場ライターのパリッコさんが千葉県の各地をめぐりながら、新しい千葉の名物料理「黒アヒージョ」を、アウトドアで作って食べるシリーズ。第2回は「勝浦朝市」でゲットした新鮮食材を手にキャンプ場へ移動し、実際にアヒージョを作っていきます。

お手軽アウトドア調理セットでアヒージョ作り

勝浦朝市での買い出しを終え、同じ勝浦市にあるキャンプ場「RECAMP 勝浦」へとやって来た。広大な敷地に各種設備が揃い、水場やトイレも点在し、なんと立派な大浴場まである(入りたかった……)。

この日は、日差しを浴びていると上着がいらないくらいの陽気なのも快適で、すでに最高の気分だ。秋晴れの高い空の下、さっそくアヒージョを作っていこう。

まずは前回のおさらいということで、勝浦朝市で買ってきた食材はこちら。

・トロあじの干物
・干し海老
・わかめ
・メバチマグロのさく
・レモン
・小ねぎ
・ライ麦パン

今回はこれらを組み合わせ、2種類の黒アヒージョを作ってみたいと思う。

ちなみに、僕はアウトドアは大好きだけど、あまり大がかりなキャンプなどを自分でするのは得意ではない。いや、常にあこがれはあれど、気合を入れて準備をするまでのハードルが高くて……。

というわけで今回もとことんお気軽に。アヒージョ作りに使う調理器具は、すべて100均で買い揃えてきた。火をつけるだけで約20分燃え続けてくれる固形燃料に、それをセットするためのポケットストーブ。それから、今回準備のために100均へ行って驚いたのが、アウトドア用のクッカーセットまで手に入ってしまったこと。実際に火にかけて使える3サイズのステンレス鍋が、コンパクトに重ねて収納できるすぐれものだ。さすがに100円商品ではないものの、これで税込みで770円はすごい。

アヒージョとは要するに、食材を油でぐつぐつ煮るシンプルな料理。道具はこれだけあればじゅうぶんだろう。

1品目「トロあじの干物と干し海老とわかめの黒アヒージョ」

黒アヒージョの定義といえば、「千葉県産の醤油を使うこと」のみ。なので今回は潔く、食材をオリーブオイルで煮て、味つけは醤油のみ! というレシピでいってみることにする。なので、説明することもほとんどないんだけど……。

まずはメイン食材のトロあじをほぐしていく。焼く前の干物から身をほぐすという行為は生まれて初めてのことだったけど、スプーンを使ったらなんとかなった。骨にだけ注意。

そうしたら、よく洗ったたっぷりのわかめとともにクッカーへ。オリーブオイルを注いだら火にかけ、ぐつぐつとしてきたら真っ赤な干し海老をこれまたたっぷり。

仕上げに醤油を加えれば、「トロあじの干物と干し海老とわかめの黒アヒージョ」の完成!

さぁ、食べてみよう。テーマはもちろん、勝浦の海の恵み。その狙いは大当たりで、まずは立ち上る干し海老の香りが食欲をそそる。さらなる自画自賛ポイントは、トロあじの干物。干物をアヒージョにするなんて今回の機会がなければ思いつかなかっただろうけど、身に旨味がぎゅぎゅっと濃縮されていて、同時に油をまとったまろやかさもあり、想像以上に美味しい。干物のアヒージョ、ものすごく、ありだ。たっぷりと油を吸ったわかめも官能的な味わいだが、油っこいのが苦手な方は、量を少なめに調整してみてもいいかもしれない。

2品目「まぐろとレモンとねぎの黒アヒージョ」

2品目に使うのは、メバチマグロのさく、レモン、小ねぎの3品。メインは刺身用の立派なメバチマグロだ。なんとも贅沢なアヒージョだなと思いつつ、切り身をひと切れ味見してみたら、当然ながらめちゃくちゃ美味しかった。しかし今日は、これを油で煮てしまうのだ。

カットした小ねぎとレモンもたっぷりと加えたら、先ほどと同様、オリーブオイルと醤油でぐつぐつ。ものすごく簡単で手間いらず。アヒージョって、かなりアウトドア向きの料理だったんだな。

仕上げに黒コショウをふって、「まぐろとレモンとねぎの黒アヒージョ」も完成!

いやぁこれがまた……ものすご〜く美味しい。なかが若干レアな、とろりとしたまぐろ。ねぎま鍋なんて料理があるくらいだから、ねぎとの相性もばっちり。そしてそして、そこに爽快な香りと苦味のアクセントを加えるレモンが素晴らしすぎる! 醤油の香ばしい香りとも、不思議なほどに良く合う。もはや、朝市のパン屋で買ったライ麦パンにこのレモンをのせただけで、ものすごくいいつまみになる。

今回作った2品の黒アヒージョ、どちらも大成功だったな。まぁ、地元の新鮮な食材を使ったことと、それを醤油でまとめあげるという調理法がすでに間違いないのかもしれないけれど。それにしても、記憶に残る美味しさだった。

RECAMP 勝浦

住所
千葉県勝浦市串浜1830

アクセス
(電車で)JR 外房線勝浦駅からタクシーで8分
(歩きで)市原鶴舞ICより40分弱

https://www.recamp.co.jp/katsuura

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